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ガッサーン・カナファーニー 

Ghassan Kanafani(1936-72)アッカ出身のパレスチナ人の小説家・劇作家。1948年の戦争で難民となった。59年以降、ベイルートを拠点としてPFLPのスポークスマンを勤めたが、1972年にベイルートで暗殺された。『
太陽の男たち』(1963)、『ハイファに戻って』(1969)は、ともに『現代アラブ小説全集7』黒田嘉郎・奴田原睦明訳 河出書房新社(1978)に収録されている。後者は71年に映画化された。
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ナーセル主義 

Naserism ジャマール・アブドゥン=ナーセル(1918~1970)が唱えたアラブの団結(汎アラブ主義)と反帝国主義の社会革命を掲げるナショナリズム運動で、50年代から60年代にかけてアラブ世界をリードした。
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メロン・ベンヴェニスティ  

Meron Benvenisti エルサレム生まれでセファラーディ系の血をくみ、アラブ人への共感を持つ人物。アラブ人が住む東エルサレム(67年の戦争の結果イスラエルに併合された)の担当として、1971年から78年まで市助役をつとめた。その後は「西岸データプロジェクト」を創設して調査活動に従事し、イスラエルの占領政策の実態を批判的に暴露した。現在は執筆家として『ハアレツ』などに寄稿している。著書多数。

ミシェル・ワルシャウスキー 

Michael (aka. Michel or Mikado) Warschawski
作家、活動家。エルサレムのオルターナティブ・インフォメーション・センターの創設者。フランスのアルザス州のラビの家庭に生まれ、16歳でタルムード神学を学びにイスラエルに移住。イスラエルの人種差別に反発するようになり、イスラエルの左派活動家でもっとも著名な一人となった。70年代末から90年代末まで、第四インターナショナル統一書記局イスラエル部局(RCL)の中心的存在として活躍し、内部分裂で同組織が消滅するまでずっとかかわってきた。
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アモス・オズ 

Amos Oz(1939-)エルサレム生まれの作家。In the Land of Israel, 1983 (千本健一郎訳『イスラエルに生きる人々』晶文社1993)、The Slopes of Lebanon, 1987(千本健一郎訳『贅沢な戦争』晶文社1985)、The Hill of Evil Council. Israel, Palestine and Peaceなど、多数の著作がある。

ヤセル・アラファト 

Yasser Arafat(1929-2004)  エルサレムに生まれ、カイロで教育を受けた。クウェートで働きながら、五八年にパレスチナ人の抵抗運動ファタハを組織し、終生トップの地位を維持した。一九六四年ヨルダンに移住し、職業革命家としてイスラエルに対するゲリラ攻撃に全力投入した。一九六九年PLO議長に就任し、同組織を本格的な民族運動組織に変えた。以後パレスチナ人の指導者として他に並ぶもののない象徴的な地位を築き、九四年以降はPLO議長とパレスチナ自治政府の首長を兼任した。一九九四年にはオスロ合意をもたらしたことでイスラエルのラビン首相、ペレス外相と並んでノーベル平和賞を受賞したが、第二次インティファーダとオスロ体制の崩壊により二〇〇二年以降はラマッラーの議長府に事実上の監禁状態におかれた。二〇〇四年十一月に病没。エルサレムへの埋葬は許可されず、ラッマーラにアラファト廟がつくられた。
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ラルフ・ネイダー 

Ralph Nader(一九三四―) アメリカの消費者運動の旗手、弁護士。レバノン移民の子としてコネティカットに生まれた。一九六五年にゼネラル・モータース社の欠陥車を告発するUnsafe at Any Speedを発表し、自動車産業に製造物責任を負わせる安全規制立法を成立させて一躍有名になった。 以後、数多くの消費者保護立法を成立させ、Occupational Safety and Health Administration (OSHA)や Environment Protection Agency (EPA), Consumer Product Safety Administrationなどの政府規制機関の設置を促した。また、消費者運動の組織化にもつとめ、一九六八年にネーダー突撃隊を結成。七二年には上下両院議員の勤務内容と政治資金源を暴露、大企業の不正、食品公害、政治の腐敗などの問題を次々と取り上げた。

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